ある日、近衛師団長エレノアと王宮魔術師ディーノは魔軍の残党狩りに出かけ、見事これを倒します。 「エレノア様、お見事です」 「そんなことないわ。あなたの魔法で相手が動けなくなっていたからとどめを刺すことが出来たのよ。ありがとう」 「いえ、そのようなことは・・・(照)」 「謙遜することはないわ。あなたの魔術の腕はこのフェルサリア王国で一番だと、お兄さま・・・王も言っておられる。私など元は敵であった身。過分の地位を いただいて、申し訳ないくらいよ」 「エレノア様は、近衛師団長として立派にやっておられるではないですか。決して、城内の他の人間にひけはとりません!(必死)現に多くの求婚が来ていると いうお話ではありませんか」 「そうね。でも、みんな私が王の妹だから求婚しているだけよ。実際の私など誰も知らない。ダークプリンセスとして、多くの人を傷つけた私を・・・。きっと 求婚者たちも、魔軍と剣を交えている私の姿をみたらみんないっぺんに逃げていくわ・・・(目を伏せる)」 「(エレノアの肩に手を置き)エレノア様。確かにそのような者がいることは確かです。ですが、本当のあなたを知った上でも、あなたを信頼し、心の底からあ なたを愛して、求婚している男性もいるはずです。」 「そうかしら・・・」 「大丈夫です。私が保証します。・・・自信を持って下さい、エレノア様」 |